「ただいま」と「おかえり」を、 二度と失わないために。
山で命を守る「足あと」アプリ「Mylers Track」
2025年、私たちの身近な山でも遭難事故が相次ぎました。「もしも」の時、捜索の手がかりがなくては救える命も救えません。
このアプリは、利益のためではなく「ランナーの命綱」という社会インフラを作るために開発されました。
Mylers Track 開発の背景
山を走るという体験は、美しく自由であると同時に、常に自然の厳しさと隣り合わせです。トレイルランニングに親しむ私たちは、一歩の踏み外しが状況を一変させる現実を、身をもって知っております。
私が普段トレーニングで利用している奥多摩や足柄といった山域においても、痛ましい事故が発生しています。 決して特別な高山ではなく、週末に仲間と走る馴染みのコースの延長線上で起きた出来事です。
過去の事例も含め、多くの山岳事故において共通する最も深刻な課題、それは「“今どこにいるのか”が分からない」という不安です。
事実、警察庁の最新データでも、遭難原因の第1位は「道迷い(約3割)」であり、単独で入山した際の死亡率はグループ時の「2倍以上」に跳ね上がることが報告されています。
位置情報が途絶えてしまうと、ご家族や仲間はただ祈ることしかできず、捜索活動も困難を極め、貴重な時間が過ぎ去ってしまいます。
「明日の我が身」という危機感
私は救助の専門家でも、大会主催者でもありません。皆様と同じ、週末に山へ入る一人のランナーです。しかしながら、事故の報に接するたび、「これは明日の我が身かもしれない」という危機感を強く抱いてまいりました。
私自身、八ヶ岳での滑落や、近郊の山での転倒によるヒヤリハットを経験しております。山に入る以上、リスクは経験や走力に関わらず、誰にでも平等に降りかかるものです。
技術者としての答え
そこで、技術者である私に何ができるかを自問いたしました。その答えが、「命につながる『足あと』を確実に残す仕組み」を作ることでした。
- 電波が不安定な環境でも動作すること
- 圏外であっても記録を保持し続けること
- 長時間の活動に耐えうるバッテリー性能を持つこと
- 万が一の際、仲間の位置を即座に把握できること
もし連絡が途絶えたとしても、「ここまでは確実にいた」という“具体的な手がかり”さえ残っていれば、救助隊はより正確な位置へ、迅速に捜索の第一歩を踏み出すことができます。その初動の早さが、結果を大きく左右すると信じております。
「命の手がかり」を残すために
私一人の力は微力であり、全ての事故を防げるわけではありません。しかし、「手がかりが全くない」という状況だけは、技術の力で減らすことができます。
Mylers Trackは、単なる利便性を求めたアプリや、営利目的のサービスではありません。 山を愛するランナー、そのご家族、そして地域社会の安全を守るための、「命の手がかりを残す社会インフラ(お守り)」として開発と運営を続けております。
もしもの時、大切な人を探すその一歩が、少しでも早く、確かなものになるように。
「ただいま」と「おかえり」という日常を、二度と失わないために。
この理念にご賛同いただき、温かいご支援を賜れますと幸甚に存じます。
開発・運営 三澤 覚(サトル)
Mylers Trackサポーターの皆様
日頃からMylers Trackを応援いただいているサポーターの方々をご紹介します。
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